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    207.「在宅勤務の先駆者たち」(12月28日)

在宅勤務の効果を見出しているのは、女性のワーカーだけではない。このシンポジウムのパネルでは、お二人の男性ワーカーも色々なご自身の体験を述べてくれた。

ソフトウエアメーカーの情報システム部門に勤務するDさんは、通勤がないので身体的、精神的な疲労が少ないという在宅勤務の効用に関して次のように語る。在宅勤務の先駆者たち

会社では裁量労働制を採用しているものの仕事開始時間の目安を9時半と決めているが、オフィス勤務ではがなかなか守られない人がいるとのこと。そのようなメンバーも在宅勤務の場合、仕事に早くとりかかることができ9時には働いているのがわかるとのこと。

また、オフィスではしばしば割り込みが入るので集中が途切れるが、在宅勤務ではそれがないことで仕事が捗るという。しかし、Dさんは管理者でもあるので、部下とのコミュニケーションには特に腐心している。

別のソフトウエアメーカーに勤務するEさんは、在宅勤務によってお子さんたちとの距離が近くなったと話す。夕方、学校から帰った子供さんと二人で自転車で5-6キロほどサイクリングを楽しんで戻ると、子供さんが非常に嬉しい顔をするのだそうだ。

しかし、Eさんは思いがけない体験もしている。家にいることが多くなったのを近所の人が気にして、仕事の調子が悪いのかなどと質問されたとか。在宅勤務と説明しても、周りは建築業の職人さんが多かったのでなかなか理解してもらえず、作家か芸術家にでもなったのか、あるいは失業したのかと訝しがられたと語る。

こうした在宅勤務のパイオニアの皆さんの苦労の積み重ねを通じて、新しいワークスタイルが徐々に世間に広まっていくに違いないと実感したシンポジウムだった。(12月28日)