音声読み上げの利用時に配慮して、ナビゲーションをスキップして、コンテンツへジャンプします。
メインメニューへジャンプします。
サイト情報へジャンプします。


ホーム > コラム > 206.「お母さんみたいなサラリーマンになりたい」
コラム コラム

    206.「お母さんみたいなサラリーマンになりたい」(12月22日)

本年3月に、「在宅勤務の効果に関する検証調査」成果報告を中心とした厚生労働省主催のシンポジウムがあった。その中で、委員長の法政大学大学院の諏訪康雄教授の基調講演はわかりやすく、3百名近くに達したシンポジウム参加者の参考になったと思われる。加えて目新しかったのは、この検証調査に参加した企業ワーカー5名が登壇したパネルでの発言だった。 

以下ではその発言の一部を日本テレワーク協会がまとめた報告書から引用する。お母さんみたいなサラリーマンになりたい

化粧品会社に勤めるAさんは、在宅勤務を始めた後のお子さんへの効果を次のように話した。将来何になりたいのかと聞かれたお子さんは、先日、「お母さんみたいなサラリーマンになりたい」と答えたとのこと。今まではプロ野球選手と答えていたのに、スケールがぐーつと小さくなって何か悲しいような気もしますが、働いているお母さんって格好いいなと思ってくれたら嬉しくてと語る。

情報機器メーカに勤めるBさんのお宅では、朝、子供さんが「今日はお母さんは家なの、会社に行くの」と聞いて学校に出かけるとのこと。「今日は家にいるからまっすぐ家に帰ってきなさい」と言うと、とても嬉しそうに「行ってきます」と言って出かけると話す。

通信会社に勤めるCさんも在宅勤務を始めたきっかけは、小学校低学年のお子さんの夏休み中の心配から。学童クラブもあるが、毎日、お弁当を持たせて通わせるのはどうかと思い、在宅勤務ができる部署に異動希望を出し異動させてもらったとのこと。

核家族化が進む今日、都心に通うキャリアウーマンたちは仕事と育児の両立に悩みがつきない。子供たちの放課後の安全な遊び場は減り、子供たちへの凶悪犯罪のニュースも少なくない。週に一日の在宅勤務でも、母親が子供の近くにいてあげられる効果は我々の想像以上に大きいようである。(次回に続く)