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    168. 「アーカイブ」 (2月6日)

弊社の会社名としているA2Aはany to any という造語であるが、英国ではA2Aをドメイン名に持つすばらしいサイトがある。http://www.a2a.org.uk/

そこでの「A2A」はAccess to Archive の意味である。アーカイブとは現在ではコンピュータ用語になっているが、一般には公文書あるいは古文書の保管記憶装置イメージ場所のことである。上記英国のサイトは、博物館や会社、更には個人が所有する過去の文書や資料の所蔵場所をデータベースとし、キーワードで検索できるようにしている。ここで過去の資料には文書から地図、画像や音声などあらゆる形の資料を含んでいる。まさに、情報の宝庫への入り口の機能を有するインターネットの威力である。コレクション好きな英国人の特徴があるのかもしれない。大英博物館などを見学するとよくここまで集めたかと圧倒させら れる。

ところで筆者にとってアーカイブという言葉からは米国の国立公文書館(National Archives)を思い出す。ワシントンのスミソニアン博物館群の一角にあるから、ここには見学者が絶えない。なかでの名物は独立宣言文書と独立初期の国旗である。特に、正面入り口の場所に厳重な容器に入れられた独立宣言文書の前にはいつも見学者の長い行列ができている。多民族国家である米国民は、自分たちが米国民であることを自覚する習慣を通じて一体感を保っている。そこで、米国のルーツはこの国立公文書館にあるといってよい。国立公文書館の近くにはワシントン、ジェファーソン、リンカーンのモニュメントがあり、周囲には星条旗があふれている。多民族が集まって国家を作り、戦いによって自由を勝ち取った米国では、自由であり日本人であることを空気のように感じている我々と違って、アーカイブの果たす役割はそれだけ大きいのである。 (2月6日)