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    148. 「雇用形態も選択制に」 (8月21日)

人の寿命が伸びる一方であるのに、会社の寿命は短くなった。 そこで、企業はかつてのような終身雇用を保証できる時代ではなくなった。 人口の年齢構成も大きく変化している。 きれいな釣鐘状をしていたものが、いつのまにかいびつになり、花瓶のような形になってきた。岐路に立つビジネスマンイメージ

そこで、中高年ががんばらなくてはいけないのだが、記憶力や体力といった面では若者にかないそうにない。花形のソフトウエア開発に至っては、35歳限界説というものすらある。 労働市場も次第に流動化しているので、これまでの終身雇用型を前提とした処遇では、若年層をひきつけることは不合理になってきた。

若いうちに働けるだけ働いて経験を積み、それに見合った処遇を受けたいと思う若者が多くなって当然であり、企業はそうした選択肢を用意しないと生き残っていけないだろう。

日経ビジネス(2004年4月5日号)によると、日本IBMはグループで約2千人いるコンサルタントを対象に2〜3年の有期雇用契約と業務委託契約を新たに導入したとのこと。

入社2年目の若 手社員を含め、社員自身が有期雇用を選択できるのが特徴であるようだ。 有期契約の場合、成果比例部分が多くなるから、会社の方でも、能力の高い社員をより厚遇できる。 これまでは有期契約というと正社員を補完する役割が一般的であったが、日本IBMの制度はこれと全く異なるエキスパート対象の制度である。ここで大事なのは選択制としているというところである。 今後は、こうした動きがますます強まることになるのだろう。 (8月21日)