ネットカフェをオフィスがわりに利用しているワーカーがいる。 例えば、企業に対して企画コンサルティングを行う個人事業者などにとって、街中のネットカフェは便利である。 最近のネットカフェには最新のマシンが用意されているし、新聞雑誌はもとより休憩や喫煙コーナーがあるところも少なくない。それに料金も比較的安い。 店によっては若者向き、あるいはエンターテインメント中心のデザインのため、ビジネスマンには入りづらいところもあるが、利用してみると結構、便利なようである。
しかし、重要な文書やデータを扱う作業にはお薦めできない。情報セキュリティに一抹の不安があるからだ。 以前、ネットカフェでネットバンキングのIDとパスワードが盗まれて、大金が知らないうちに引き落とされたという事件があった。 この時には、キー入力した内容を盗み取る「キーロガー」というソフトが知らない間に仕掛けられていたが、コンピュータウイルスでないから、簡単には発見できない。
ネットカフェの方でも、セキュリティの確保には注意を払っているようではある。 初歩的なことではあるが、人が入れ替わった時に前に使っていた人の情報をすべて消去するのもその一つである。 再立ち上げを行って初期状態にすることで、個人情報や過去のアクセス履歴が残らないようにしている。 しかし、全ての店でそのようにしている保証はない。 ネットカフェをオフィスがわりに利用する場合には、このような危険があることを知ったうえで利用すべきである。 (7月29日)