NTTネオメイトという会社は、光フレッツ回線などのブロードバンドインターネットアクセスを活用して、通勤困難者に雇用を拡大している。 同社は、昨年より、ネットワークを通じて行うデジタル地図の作成を、障害者に行ってもらうことで就労機会の創出を図ってきたが、先般、新たに母子家庭等にも拡大する取り組みをはじめたとのこと。 そのなかで、在宅テレワークのスタッフを16名から102名に大幅増員するとともに、就労地域をこれまでの熊本、神戸の2都市に松山、広島、福井、四日市を追加し、計6都市に拡大したという。
地図作成やデータ入力のように、個人がPCを使ってできる定型的な作業や、定期的に修正変更が必要となるような仕事ではオフィスの場所はどこでもいい。
センターにはインストラクターが常駐しているから、作業の過程でわからないことがあれば質問に答えてくれる。 しかも、テレワーカーとインストラクターの両者が同じ画面を共有できるから、両者のコミュニケーションもうまくできるというのも優れている。
顧客の好みにあわせて商品提案を行うようなデザイン系の仕事においても、在宅ワーカーの活用が始まっている。 例えば、オフィスのリフォームである。 パソコンベースのデザイン用ソフトは、高機能になっており、オフィス家具などのパーツを組み合わせることで、リフォームプランが比較的簡単に作成できる。 さらに、3次元画像の表現もできるから、リフォーム後の様子がリアルに表現できる。
オフィス向けインテリアデザインを行っているパワープレイスという会社は、在宅ワーカーをデザイナーとして活用することで、顧客の要求にコストを抑えながら迅速に対応できるようにしている。
オフィスだけでなく、今後は一般家庭のリフォームの市場拡大が予想される。 そこで、そのリフォームプラン作成を在宅デザイナーを活用して行うというビジネスも今後は有望であろう。
更に、顧客(個客)の特性にあわせた提案や相談といった様々なサービスでは、センター側での支援機能を工夫することにより、ますます、在宅勤務や在宅ワーカが活躍する機会が広がっていくものと思われる。 (6月25日)