テレワークにとって情通信機能は必須であるが、あまり難しく考えることはない。
必要最小限の機能さえあれば仕事を行うのにほとんど支障がない。 一昔前はテレワーカの通信機器といえば電話とファックスだったが、今では最も有用な武器は電子メールであろう。 高度すぎる最先端の情報機器をそろえると使い方を覚えるのに一苦労だし何かとトラブルのもとになる。情報機器を使うより、使われてしまう羽目になりかねない。 その点、電子メールは大抵のテレワーカが必要とする通信機能の全てを備えた万能ツールである。 電子メールと電話をに応じて使いわけることができれば、通信機能という点では立派なテレワーカといえる。テレワーカにとっての電子メールの利点は色々ある。
第一は、当然ながらコミュニケーションツールとしての役割である。電子メールは会話と手紙の間にある極めて大きな溝を埋めてくれた点で画期的なツールといえる。面と向かった会話では言えない意見や気持ちも電子メールでは相手の応答や表情に妨げられることがないから純粋に表現できる。それでいて手紙ほどの堅苦しさはない。気楽に書いたり消したりまさに思いつくままである。相手が物理的に遠く離れていても心理的にはすぐ近くにいるような親近感を感じさせてくれる。離れた場所で仕事をするテレワーカは疎外感を覚えやすいが、電子メールによれば上司や同僚をかえって近く感じることも多い。
第二はしっかり記録に残せること。 仕事の進捗状況や問題点、成果を報告することになるが、これらを文書として記述することで曖昧さが排除できる。面と向かっての会話や電話にない長所である。 電子メールには様々な形式の文書や図面、イメージまで添付して送ることができる。これらは手書き文書と違い、蓄積し再利用できるから、いわゆるナレッジマネジメントの基礎になる。
第三は一度に多数のあて先に配布できるという他の通信手段ではまねのできない芸当である。この機能をうまく使うことでグループメンバーがお互いに離れていても共同作業を行うことができる。
もう一つあげるとすれば受信者本位の返信機能であろうか。電話では応対せずにいられずその都度仕事が中断されるが、電子メールはそういうことがない。暫く放っておいて自分の都合の良い時間にまとめて処理することができる。仕事の集中力を高めるテレワークにとって極めて有難い機能である。
これらの優れた機能のお陰で、電子メールはインターネットの最も基本的な機能となり、世界中の誰とでも通信できる。まさに電子メールさまさまである。 (2月25日)