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    58. 「テレワークと省エネ」

首都圏では、原発のメインテナンスのため、この夏、電力供給がピンチになるという。そこで、電力の節約キャンペーンが開始されている。 電力節約は今世紀の最大課題の一つである地球温暖化防止に向けた挑戦でもある。 石油などの化石燃料を燃やし、エネルギーを大量消費する生活をこのまま続けるととんでもないことになる。

テレワークはCO2などの温室ガスの削減に大きな効果をもつだろう。 マイカー通勤の多い米国に比べて、公共交通機関の発達しているわが国は、通勤によって発生する温室ガスは米国ほどではないが、それでも、数十万、数百万人の人間の物理的移動が少なくなると、削減効果は非常に大きい。 テレワークには通勤に要するエネルギーの削減だけでなく、家庭での省エネの促進効果もある。 家族と食事が一緒にできるから、何回も調理し直す必要がなくなる。 風呂も家族が続けて入るようになれば、追い炊きの回数が減るわけだ。下降する折れ線グラフイメージ

一方でホームオフィス用のエアコンが要注意であるかもしれないが、これも温度設定と服装で相当の改善ができるだろう。  更に、家族がそろう時間が増えることで、家族内の省エネ意識が高まるのではないだろうか。

ところで話はわき道にそれるが、省エネ意識を高めるには、電力メータが目に触れるところにあるのがいいのではないだろうか。 CO2削減メータというような表示もあるといい。 なにしろ、CO2は目に見えないし、何十年後に世界の温度がこれだけ上昇すると言ってもピンとこない。我々の努力でどれだけ、温室ガスが削減されたかというのが、グラフとかで示されると努力の甲斐がわかり、省エネ意識を高める効果があるものと思う。(5月26日)