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    20. 「アバタもえくぼ」

前回、携帯でのテレビ電話について書いたが、PCベースのビデオチャットの方は常時接続の普及で敷居が随分低くなった。 常時接続だから料金を気にすることはないし、伝送速度もビデオチャット程度の映像を送るには支障がない。 ビデオチャット用にPCに接続するカメラとヘッドセットパックも数千円で買うことができる。 ブロードバンド先進国の韓国では、PC房やインターネットカフェでビデオチャットで見知らぬ若者同士がチャットをかわす光景が目立つという。

ただし、我々おじさんたちには、ビデオチャットはなかなかぎこちない。映像があるためにかえって些細なことが気になってしまう。 特に大事なのはアイコンタクトである。フェイスツーフェイスでは目の動きを追って会話をするが、顔全体がクローズアップされるTV電話では視線の動きが強調されてしまう おまけにフレーム数が少ないと動きがぎこちないから、間の抜けた印象を与えることにもなる。 口の動きと音声の同期がとれないのも不自然である。 通信事情が悪い地域からのTVキャスターの中継映像で見られるような現象である。というわけで、肝心の情報の伝達という意味では最適な手段ではないのかもしれない。指導員と相談する人イメージ

ラジオとテレビのニュースを比べてみてもいい。キャスターが文章を読み上げる形式のTVニュースでは、内容よりもキャスターの顔や服装がとても気になる。ちなみに目をつぶってテレビを聴いてみると内容が頭に入るのがわかる。 「百聞は一見にしかず」とはいうが、われわれの眼から入ってくる情報は非常に多いのと同時に、しばしばこれによって幻惑される。

そこで登場する機能がアバターである。こちらの映像を写したくない時には写真や似顔絵、あるいは好きなクリップを「わたしの映像」の代わりに挿入してくれる。 辞書で調べるとアバター(avatar)とはヒンズー教でこの世に現れた神の化身のことらしい。 若かりし頃の自分の写真、好きなポケモンなどなど、神の化身とまではいかないが、「あばたもえくぼ」といったところであろうか。 (3月17日)