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    13. 「A2Aとは」

会社名としたA2Aは私どもによる勝手な造語であり、今世紀のトレンドや私どものビジョンを込めた「言葉のお遊び」である。

一つはAmerica to Asia という意味。 近年、韓国、中国そしてインド、とりわけ中国の台頭は凄まじいものがある。 20世紀は米国の世紀であったが、ボーダーレス化が進展する今世紀は知的能力が高く圧倒的な人口を有するアジアの世紀になるであろう。 21世紀はニューヨークテロ事件で幕を開けたが、奇しくも同じ年、中国のWTO加盟が果たされたことは歴史の転換点を暗示しているのかもしれない。A2Aの文字イメージ

第二は、Aged to Ageless という意味である。 現代社会はAged Society (成熟した社会)と言われて久しいが、予想を超えて進行する少子高齢化によってそんな悠長なことは言っていられなくなった。 数年後にわが国の成人人口の半数は50歳以上のシニアになるという。 シニアの能力の活用やリカレント教育などにより、年齢に関係なく生涯現役として働き、生活を楽しむことのできるエイジレス社会の実現が望まれる。

そして、第三はAny to Any である。 Eコマースの世界ではB(ビジネス)やC(コンシューマ)との間の取引という意味でB2BやB2Cという言葉があるが、環境変化が激しい今日、BとCの境界は不明確となり、あえて区別する必要も少なくなった。もはやひっくるめてAny あるいはAllである「何でもあり」の世界である。

最近はやりの言葉にユビキタスがある。 ユビキタスとはラテン語で「神はどこにでもおられる」という哲学的な語源がある。 コンピュータがその神の化身となってあまねく至るところに存在するようになるというのがユビキタス社会である。 A2Aはこんな深遠で(思わず舌をかんでしまう?)思想でなく、anywhere, anytime (いつでもどこでも)、私どもの生活の大半を占める労働や学習の場所や時間を柔軟に選択できるライフスタイルに焦点をあてている。

まことに不遜千万であるが、今世紀はわたくし流に言うと、「A2Aライフスタイル革命」の時代になると思うのである。 (3月4日)