「ホットスポット」がはやりであるが、そのうちに「コールドスポット」も出てくるようになるとの半ば冗談を何人かの方から聞いたことがある。
ホットスポットは、無線を使ってパソコンやPDAをブロードバンドインターネットにつなげることができる場所である。 まさに電波に乗って情報が盛んに飛び交う「熱い」場所である。 一方で、どこでも通信できるということは仕事が空から降って来るし、絶えず行動を監視されている場所でもある。 四六時中このような状況にいると、たまには誰からも束縛されない無人島にでも逃避したいと思うのはやまやまである。
そんな貴方にお勧めなのがコールドスポット。 電波は受からない、電話もインターネットもつながらないという、前回の「ほっとSPAと」とはまさに対極の場所である。
通信をするもしないも「からすの勝手でしょ」と言われるかもしれないが、近くに電話機があったりモバイラーを見ると、そこは人間弱い生き物、やっぱりつないでみないといけないかという気分になる。 飲み屋で相棒がタバコをくゆらせるのを見ると思わず一本拝借してしまい、禁煙がオジャンというのと同じである。
コールドスポットでは、リクライニングシートに座って好きな音楽をきいたり居眠りをしたりして心身ともにリフレッシュ。 その間、誰が携帯電話をかけても「只今、電波の受からないところか電源を切っています」である。 上司の周りは逆にホットスポットになってしまうかもしれないが。
(3月1日）