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    107. 「四角いテレビ」

テレビがはじまって50年がたった。 NHKの宣伝文句でないが、20世紀後半は、まさに「映像の世紀」でもあった。 そして、この半世紀の間にテレビの外形も随分変化した。.

とある幼稚園の入園面接でのお話。 面接の先生が「家でどんなテレビを見ていますか」ときいたところ、こどもは「四角いテレビです」と答えたとのこと。 隣できいていたお母様は、後日、このために落ちたのかと思ったそうだが、どうして立派な答えである。 テレビの形も様々である。昔のテレビイメージ

かつて、テレビは大きな箱だった。 その大きな箱の中の魔法をわくわくしながらのぞいていた記憶がある。 その窓である画面は丸みを帯びていた。 それに懐かしいモノクロの映像。 近頃の子供たちはどのようにして色を落としたか不思議に思うかもしれない。

そして、今やテレビは薄型があたり前になろうとしている。あと10年もしたら、テレビが現在のような箱型であったことは信じられない時代になるに違いない。 薄型テレビはいい。 ことに狭い日本のリビングには最適である。 子供部屋ができ、家族のひとり一人が自分の部屋で小さなテレビ、あるいはケータイの画面に熱中するようになったが、なんだか寒々しい風景ではないだろうか。 かつて囲炉裏がそうであり、昭和30年代の箱型テレビがそうであったように、大画面テレビをきっかけに、リビングルームに家族が思い思いに集うようになるといい。(10月10日)