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    104. 「シニアテレワーカーのリスクと可能性(続」

加えてもう一つ、半分冗談、いや考えようによっては極めて深刻となるリスクもあるかもしれない。

自宅で仕事をすることになると、仕事の中身が大したものでないことが奥様にバレてしまうというリスクである。それは仕事の内容というより、パソコンの使い方というような些細なことがきっかけになるかもしれない。意外とオタオタしてしまうから、僅かではあるが持っていた権威を一瞬のうちに失いかねない。なにしろ、いまどきの奥様方はメル友はいるし、TVや近所のネットワークを通じて高い教養や知恵をお持ちである。亭主の実態に幻滅してしまい、離婚の原因になるということもあながちないとはいえない。 会社にいれば、お茶を飲んでいようがだべっていようが奥様にはわいのである。 通勤に疲れて家に帰っても、「あなた、仕事が大変ね」と大事にしてもらえる。 。落ち葉イメージ

でも、ここは冷静に考えてみよう。 定年後に「濡れ落ち葉」となるリスクがあるではないか。 週に一日でもテレワークをすることで、新たな発想で仕事が捗ること請け合いである。 定年まで「濡れ落ち葉」リスクを膨らませ、先延ばしするかの違いである。 定年を境とするハードランディングを選ぶか、週に一日、テレワークをしながら定年後につなげるというソフトランディングを選ぶかである。 日本経済の状況に似ている。 ソフトランディングの過程で、幼児の「公園デビュー」ならぬ中高年の「地域デビュー」を果たすというのが新しい生き方ではないか。

パソコンの操作にしても、わからなくても決してたじろいではいけない。 むしろ、パソコンの操作などは、傍らのインストラクトレスをおだてながら、教えてもらうという知恵や度量を持ちたい。 加えて、こうした亭主を雇っている会社に恩義を感じるように仕向けるというのも高等テクニックかもしれないのである。 (9月30日)